RESEARCH

帰納論理プログラミングとは

概要

帰納論理プログラミング(以下,ILP)は与えられた訓練例から一般的なルールを導く機械学習の一種です. 訓練例や背景知識は論理プログラミング言語を用いて与えられるため,ルールの学習に論理的推論を用いることが出来ます. このため,その他の機械学習手法と異なり,得られたルールを容易に再利用できる点や, 人間にとって解釈が可能である点など,記号推論手法としての強みも持っています.

ILPの概要

歴史

ILPは1991年にStephen Muggletonによって提唱された概念で, 現在までに様々な方法が提案されています.初期の研究では,訓練例からの逆導出を用いた手法が中心となっていました. 近年は,実行によって論理プログラムが得られるメタレベル論理プログラムを仮説探索に用いるメタレベルILP と呼ばれる手法が主流となっており,従来の手法では困難だったいくつかの機能を実現しています. 特に,背景知識に存在しない新たな述語を自動的に定義・使用する述語発見は, 膨大な仮説空間を上手く扱えるメタレベルILP手法が得意とする機能の一つです.

システムや手法の具体例

Metagol

Metagolは仮説の表現言語としてprologという伝統的な論理プログラミング言語を用いるILPシステムの一つです. Metagolはメタ解釈学習(MIL)と呼ばれる手法を初めて実装したシステムです. MILでは,メタルールという仮説のフォーマットを用いることで,検証する仮説を格段に減らすことが出来ました. これにより,MILの登場以前までは困難であった,ILPの学習中の述語発見を実装することに成功しました. 一方,ユーザーによるメタルール設定の必要性が,MILのボトルネックであるという指摘もあります.

Popper

失敗からの学習(LFF)というアイデアを実装したシステムです. 前身であるMetagolと同様にメタレベル論理プログラムを用いるものの,メタルールを必要としません. LFFでは,テストの結果によって解でないと判定された仮説から,その後の仮説探索に課す制約を生成できます. この制約によって広大な仮説空間を効果的に探索できるようになり,メタルールなしで述語発見を行えます.

ILASP

MetagolやPopperと異なり,仮説の表現言語として解集合プログラミング(ASP)という論理プログラミング言語を用います. Popperにおいても,仮説探索に用いるメタレベルの表現言語はASPでしたが,実際の仮説の表現言語はprologでした. ILASPはメタレベルの表現と,実際の仮説の表現の両方ともASPを用います. ASPを仮説表現に用いるという点自体がILASPの特色の一つであり,ASPの高い表現力の恩恵を受け,学習の際の制約や仮説間の選好関係 を容易に表現できます. ILASPは実際にはいくつかのバージョンがあり,それぞれ異なる特徴を持っています. さらに,ILASPを開発したグループからはFastLASという,学習速度・スケーラビリティに特化したシステムも発表されています.

LFIT

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∂ILP

仮説を神経回路(NN)によって表現し,それを訓練例に対して最適化することで目的のルールを得る方法がいくつか提案されています. ∂ILPはその一つであり,ノイズを含む,もしくは大規模な訓練例に対して学習を行えるといった強みがある.

図のキャプション
図のキャプション

応用領域

創薬

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プログラム分析

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システム解析

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ゲーム

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参考文献

本文中で参照

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その他の参考にした文献

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